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【07.05.31】第4回スキルアップ講座「財務諸表の見方」

 今回は社会福祉法人の会計基準を説明してもらいました。用語解説を含め、難しい財務諸表についてわかりやすく説明してもらいました。参加者は「財務諸表が読めるようになりたい」「財政分析する力を身につけたい」と意欲一杯の人達ばかりで、難しい所は聞きなおしながら集中して学んでいました。
 「どこをどう見たらいいかということがわかりました」といった感想や「財務諸表は何とか読めるようになったかな、まだ分析までたどりつけていないけど」といった感想がありました。
 会計は日頃携わっていることではないので、何度でも繰り返し学んでいくことが必要です。
 

財務諸表について

 
社会福祉法人会計基準で、決算関係書類として定めている書類
 (1)貸借対照表(バランスシートともいう。資産、負債及び純資産の状況を表す。左右に分かれていて、左の借り方金額合計と右の貸し方金額合計は必ず等しくなる。したがって、借り方から貸し方を見れば純資産の資金源泉が他人資本(負債)なのか自己資本(資本)なのかがわかる。)
 (2)資金収支計算書(支払い資金の収入と支出の内容を表す。支払い資金残高=流動資産+流動負債(負債性引当金を除く)となっている。平たくいうと家計簿のようなもの。)
 (3)事業活動収支計算書(損益計算書と株主資本等変動書を併せたもの。ただし、利益の法人外への流出となるような利益処分はできない。前年度と比較して利益(損失)がどの様に生み出されたかを比較できる。)
 (4)財産目録(貸借対照表の付属明細書的な位置づけ、より細かい表示。)

経営指標についてのポイント

 
 どの表のどの部分の数字をどう見れば何がわかるのか、といったポイントです。
 (1)流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100 …短期支払い能力(200%以上が妥当)一般に100%以上であれば1年以内に支払い不能になる可能性は低い、この数値が高すぎると遊休資産が多いとみてとれる。)
 (2)当座比率(%)=当座資産÷流動負債×100 …即座支払い能力(100%以上が妥当)より現金化しやすい当座資産と流動負債で支払い能力を見る。100%以上ならとりあえず大丈夫ということになる。
 (3)負債比率(%)=負債÷自己資本×100 …自己資本に対する負債の割合(100%未満が妥当)一般論として企業では低いほうが健全とみなされる。

現在の社会福祉法人決算書で懸念されること

 
(1)人件費率(労働分配)と一人あたりの人件費を求めよう
 人件費率=人件費÷付加価値(営業利益+人件費+減価償却費)
 現行社会福祉法人の場合、措置費基準80%以上、介護保険基準70%程度なのでこれを下回ると人件費を使っていないということになる。
 一人あたりの人件費=人件費総額(非常勤職員を除く)÷常勤職員数
 総人件費が少なければ施設収入が少ないということ。十分な利用者と充分なサービスを行っているのに収入が少なければ、国に増額を求めていかなければならない。
(2)減価償却費の是非
 減価償却には投下資本を毎年回収するための計算という意味と、再取得のための内部留保という意味がある。
 社会福祉法人において減価償却費を計上することは様々な意見がある。建設時に国自治体から補助金が出ているその分まで入れて良いのか、といったことや同様に立替の時の補助金があるかどうかといった問題など・・・。報酬単価には減価償却分は含まれていないので、人件費や固定費を削ってあてていくことになる。税制上の優遇策もないのに資産を評価することだけで行う意味はあるのかどうか・・・、今後さらに検証が必要。

 
 多くの現場職員にとって数字は苦手以外の何物でもない上に、会計分析は本当に難しいことです。1回でわからなかったら2回3回と学びましょう。
 最後に講師の鈴木さんの言葉を載せさせていただきます。
 「税理士や公認会計士、コンサルティング事務所のいいなり、依存になってはいけない。ある程度の助言はいただくとしても、自分が所属する法人の未来、社会福祉法人のあり方は自分で考えよう。ということだと思います。」
 本当にその通です。
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