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【08.11.20】いま、伝えたい、福祉の魅力 私のレポート5

朝、泣けてしまうAちゃん

 Aちゃんは2歳の女の子。自分の思いがしっかりしてて、「この先生がいい!」と思うからこそ、私に担当が替わったことが受け止められなかったのでしょう。
 毎朝「おとうちゃんがいい!」と別れる時に泣いていました。そんな時私は「今に見ていろ、自分からAちゃんが『せんせー!』と向かってくるようにしてやる!」とメラメラと闘志を燃やしました。
 そして毎日の遊びと生活の中で関係をつくり、運動会に向かう中で「やった!」という達成感や楽しさを共感してくることで、日中は楽しく園生活をすごせるようになってきました。
 ・・・にもかかわらず、朝だけは毎回泣けてしまうAちゃんでした。

運動会で

 そして運動会当日。
 それまで「おかあちゃんに見せる」と張り切っていたAちゃんですが、普段と違う雰囲気の中、緊張してしまい、いつも以上に泣いて泣いて、お母さんやお父さんと離れられませんでした。
 いつもならオヤツを食べて、ケロリとしているAちゃんがずっと抱っこで泣きつづけ、私から離れようとしません。
 さあ困った。
 でもAちゃんの姿の中に「泣けちゃうな でもホントはやりたいのに」という心の動きがあるように私には見えました。
 「それならトコトン付き合おう」と思い、ずっと抱っこのままで運動会をしました。
 そしてAちゃんが「できる」と思った時に1人でやりきるところを応援することにしました。
 順番に他の子の名前を呼んで、いよいよAちゃんの番になりました。「Aちゃん」と名前を呼ぶと、すっと私から離れて、自分から取り組みに向かいました。
 取り組みが終わった時の晴れやかなAちゃんの顔。「やった!おかあちゃんに見せた!」と嬉しそうに話していました。

運動会後のAちゃんの姿

 運動会が終わり、週明けの月曜日。
 お父さんと登園してきたAちゃんに「おはよう!」と声をかけると、パッとお父さんから離れて「おはよー!」と私のところにやってきました。
 お父さんも私もビックリ。
 運動会の中でAちゃんがうんと自信をつけ、一緒にやりきった私との関係もぐんと深くなったのだと思います。

 こういう子どもの成長や変化を親と一緒に喜び合える。保育者をしていて、ほんとに良かったな~と思える瞬間です。

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